2011年12月12日月曜日

萩原朔太郎ーこころ

こころ
こころをばなににたとへん
こころはあぢさゐの花
ももいろに咲く日はあれど
うすむらさきの思ひ出ばかりはせんなくて。

こころはまた夕闇の園生のふきあげ
音なき音のあゆむひびきに
こころはひとつによりて悲しめども
かなしめどもあるかひなしや
ああこのこころをばなににたとへん。

こころは二人の旅びと
されど道づれのたえて物言ふことなければ
わがこころはいつもかくさびしきなり。



宮崎吾郎の「ゲド戦記」はウルスラ・レーグインの「The Earthsea Cycle」から触発しました。本が読んだから、映画はとても大好きだ。映画で「テルーの唄」と言う唄があって、歌詞はとても悲しくて、きれいだ。
そして、「挿入歌の歌詞が朔太郎の詩と酷似」の記事を読んで、萩原朔太郎のこころを読んで始めた。


こころー意味
こころをいったい何に例えよう
 こころはあじさいの花
桃色に咲く日はあっても
薄紫の思い出ばかりは仕方

心は誰も見ていない夕暮れの公園の噴水のよう
思い出に寄り添うて悲しんでみても
悲しんだところでもう戻らない
ぁ、この心を何と例えようか

私の心はあなたと共に歩んでいたのだ
だけど共にいたあなたがもうここにはいなくて何もモノ
さえ言うてくれぬならば
の心はとにもかくにも寂しいものなのです


ジェシカ・アレクサンドリア

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