2011年10月16日日曜日

「かける」の翻訳について

この前、多和田葉子の「かける」を訳していた時に、日本語と英語の文法のいろんな違いに気づきました。最初は、かけるという言葉どうやって訳したらいいのが分かりませんでした。英語に訳しても、意味がつたえられるけど、「かける」の面白いところは掛け言葉です。その掛け言葉はきれいに英語に訳せません。次の問題は日本語では代名詞(Pronoun)を使わない事が自然です。でも英語の文法では、代名詞が必ず必要なので、自分で勝手に代名詞を決めなくちゃなりませんでした。でも勝手に決めたからこそ意味が変わる。そこが面白いポイントだと思います。翻訳では、本当に意味と雄弁(Eloquence のバランスが必要だと思います。例えば、意味を一番大事にして訳したら、きれいな英語にはなりません。でも雄弁な英語に訳したら、意味が分からなくなるかもしれません。だから、バランスが必要だと思います。

牧嶋ローレン

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